南アルプス深南部 大樽沢登山口から三方嶺

山名:大樽沢登山口から三方嶺

山域:静岡県榛原郡川根本町 

行程:4/27:寸又峡温泉〜樺沢口〜大樽沢口〜源頭近く(幕営)

4/28:源頭〜三方窪〜三方嶺〜大樽沢下降点(幕営)

4/29:大樽沢下降点〜大樽沢口〜寸又峡温泉

日時:2008年4月27日、28日、29日 

メンバー:H.K.  記録:H.K. 

地形図 1/25000図「池口岳」「畑薙湖」「寸又峡温泉」「井川」より

 今回、大樽沢登口から三方嶺を確認しました。

行動時間 (着時/発時)       日の出4:58 日の入18:30

4/27 3:15  5:25/5:50    12:10/13:00  /14:12    16:00

浜松=寸又峡第一駐車場—---樺沢口—-------大樽沢登口—---源頭近く(幕営) 

4/28 /5:50   /8:40  10:38/11:00 /12:20   14:45

源頭近く---三方窪----三方嶺-------三方窪-----尾根合流点下部(幕営)

4/29 /5:40       6:35/6:48   11:40/13:00 16:00 

尾根合流点下部------大樽沢口-------寸又峡温泉===浜松

    

注)コースタイムはメンバー、季節天候、山域の状況により大きく変わるので参考とし

て下さい。またこの山域は整備されていませんので入山する場合には安全に注意して

下さい。

 

4/27 くもり 

3:15    朝雨が降っていた。やむのをまって浜松を出発

5:25   寸又峡第一駐車場着 今回は猿並橋経由とし第一駐車場に駐車する。朝食を

          食べる。

 5:50  出発。猿並橋分岐を見落とし行き過ぎてしまう。

 6:45  朝日岳登山口 計画書を登山ポストにいれノートにも記帳する。天気良く涼しく

         ホッとする。気温12℃。ここから大無間山方面に行く人はノートをさがしてもな

         かなかいない。

 8:13  閑蔵沢(朝日橋)。もう携帯電話のアンテナは消えている。電源を落とす。

8:26   上閑蔵沢 作業小屋がある。  

 9:20  日向沢橋

 9:50  日向林道との分岐点

 10:04〜10:15 お立台 左岸林道の千頭ダム上部地点。“お立台”の石碑がたっている。

         立派なトイレ、ヘリポート(鉄板を4枚敷いてあるだけ)がある。好展望地で深南部

        の峰々が見渡せる。ややガスっぽいが全山見渡せた。(以下パノラマ写真)

11:00 大樽沢登口 ここから登るか樺沢口へ行くかかなり迷う。好奇心に勝てずに樺沢

        口にむかう。途中に伏流水が出ていたので沢より汲みやすいかと思いポリタンに

        2L詰める。重い。

 12:10 樺沢口。山腹の護岸ネットが印象的。樺沢と桂沢が勢い良く流れている。登口の標

         識、目印など見当たらない。人が登った気配が無い。ショック。まず中俣より斜

         面に取り付く(廃屋あり)が傾斜が急で(荷物が重いこともあり)崩れてくる。

         目印も無いため戻る。沢筋にも目印など見当たらない。最後に樺沢より北側に赤

         テープをみつけたどってみたがすぐに目印は見当たらなくなった。ルートもよめ

         ず沢の流量も多いため大樽沢口に戻ることにする。

14:10 大樽沢口 3時間もロスしてしまったが樺沢口を見ることが出来たのでよしとする。桟

         道を上がり枝沢の木橋をわたる。山腹を上がると長いトラバースとなる。しばらく進み

        本流の橋をわたり山腹を登り沢の右俣を登る。岩にペンキとところどころ赤テープがあ

        り右手にワサビ田跡がある。二俣に出たら中間にはいり登る。

15:11 源頭。前回気がつかなかったが小屋がある。2泊分の荷が思い。水は源頭でくむべ

         きだった。

16:00 1400mくらい。疲れた。登山路の途中だが幕営することにする。やや傾斜があるが

          よしとしテントを張る。休憩

18:00 夕食。レトルトの牛丼、味噌汁。

20:00 テント内10℃。やや寒い。ウイスキーを飲んでラジオをきく。寝る。

 

4/28  晴れ

4:40 起床。ガスってる。テント内8℃。朝食を作る。粉末かに雑炊。

5:50 テント撤収。出発。

6:22 尾根合流手前の笹原1600m。本日の幕営地とする。ザックをデポしサブザックで行く

        こととする。

6:40 水1Lをもち出発。

6:42 尾根合流点。帰りに行き過ぎないように赤テープで目印をつける。左手に出てくる  

   はずのトラバース入口に注意しながら登っていく。

6:50 1750m。左手に目印を見つける。トラバース路に入っていく。初めは整然としており目

        印もある。大井川鉄道の標識などもあるが、程なく雑然とした倒木帯となる。

7:27 笹のトラバース帯好展望地に出る。すごい風。大根沢 信濃俣 光岳が見渡せる。

       1865m 稜線ピークに出る。営林署標識あり。稜線を南に進む。

7:34 ガレ縁で行き止まる。青テープをたどって稜線へ上がる。

7:46 鹿の土俵場と地名がついている笹の平にでた。進行方向の東方面は暗い森で倒木が

        多い。地図(昭文社)の案内に従い稜線の北側をトラバース気味に行くことにする。

8:00 コッパ沢頭。

8:40 三方窪に北の沢地形沿いに到着。沢部に残雪が残り背景に笹の急斜面を従え荒涼と

        した景色であった。残雪の沢地形を越え急斜面に取り付く。

        ほどなく残雪の残った笹の稜線に出る。

9:40 笹の稜線を三方嶺、大無間山などを見ながら進む。ここで入山以来初めて登山者と

        すれ違う。大樽沢口からのピストンで昨夜大無間山山頂に泊まり戻りとのこと。

10:38 三方嶺到着。笹のピーク。風が強い。ガレ縁越しに大根沢山、聖、赤石が見える。

        東方向にはササの樹林越しに大無間山が見える。晴れて19℃暖かい。ひとしきり写

        真など撮り休憩する。

11:00 大無間山に行くか迷う。日没までで成立しそうであるが往路の三方窪やコッパ沢頭

         の稜線、倒木のトラバース路が夕方歩くと迷いそうなので早いが戻ることにする。

11:45 三方窪下降点。三方窪に向かって山腹を下る。目印が見当たらない。GPSを見る

         と北西方向に下りている。山腹を南に向かってトラバースして修正する。

12:15 三方窪。取付点に降りることが出来た。足がつりそうになる。笹原に寝転がりスト

          レッチを行う。

12:20 往路は稜線の北側を来たのだが黄色のテープが稜線についているのでたどって稜

         線を行く。

13:20 コッパ沢頭。

13:30 鹿の土俵場。この先の稜線もいけそうだが目印も無いので往路を戻ることにする。

   西のガレ縁に向かって笹の斜面を下りる。

   高度計を見ながら斜面をトラバースしていく。目印が見当たらない。往路のGPS

       の軌跡を目指して歩く。

14:33 尾根に合流

14:45 テント場に戻る。迷わずに戻れてホッとする。16℃無風快晴。テントを設営して一

         休みする。お湯を沸かしインスタントコーヒー。おいしい。

17:00 夕食。アルファ米にレトルトステーキ丼、味噌汁。

19:00 ウイスキーを飲みながらラジオをきく。寝る。

 

4/29  晴れ

2:30 目が覚める。テント内6℃。

   朝食を食べる。食後寒いのでガスをつける。

5:20 テント撤収。

5:40 出発。

6:05 源頭

6:35〜48 大樽沢口着。足ごしらえを直す。

7:28〜34 お立ち台。9℃

8:06 日向沢橋。

9:15 閑蔵沢朝日橋。

10:36〜50 朝日岳登山口。登山ポストのノートに完了報告を書き計画書を回収する。

11:40 寸又峡温泉第一駐車場着。お疲れ様。下山メールをいれる。今回はゴールデンウイ

         ークだからか駐車料金を取られた。(1日分のみで500円)

         着替えて温泉街をぶらぶら歩く。開放感がここちよい。佐藤商店でとろろ定食を

         食べる。1000円 共同温泉に入る。400円

13:10 温泉発。つかれて眠いのでコンビニで休憩しながらかえる。眠気覚ましにリンゴ酢

          がよかった。

16:00 浜松着

           

感想

  今回、鹿の土俵場、そこまでのトラバース、三方窪、三方嶺およびそこからの展望を確認す

ることが出来ました。また樺沢口も確認できました。大樽沢口から三方嶺は目印もありやぶも

思ったより少なく感じました。ただしトラバースや三方窪など地形が複雑で疲れました。樺沢

口は歩かれていないと感じました。(大樽沢口があるかぎり遠回りでメリットない。) また寸又

峡温泉から大樽沢口までの往復32kmの林道往復は歩き応えがありました。

 

稜線や山頂の様子を以下に写真で紹介します。

 

 

寸又峡第一駐車場                                                     寸又峡温泉街

猿並橋 深南部入山口                           朝日岳登山口 登山ポストあり

林道のツツジ                                                         お立台 背景は不動岳

樺沢口                                                             樺沢口の様子

大樽沢口からはいる。                              長いトラバース

 

本流の橋をわたる                                 右又を登っていく

 

源頭に小屋があった。                               登山道の様子

 

登路にテントを張る                                 笹の緩斜面 テントをデポ

 

尾根よりトラバース路へはいる                         ”鹿の土俵場”下のガレ場の展望

 

”鹿の土俵場” 広い笹原                             稜線の様子 残雪があった。

 

稜線北側を行く 三方窪への下り                        三方窪 沢地形

 

三方窪からの急登                                 三方嶺への稜線

 

三方嶺                                        三方嶺直下より大無間山

 

三方嶺直下の稜線                       三方嶺からの北方向の展望

 

大根沢山                                      南方向の展望 三方嶺の標識

 

東方向の展望 大無間山                             下りの稜線

 

稜線の端 ここから三方窪へ急な山腹を下る                 三方窪への下降

 

三方窪の笹原                                    コッパ沢頭稜線への登り

 

コッパ沢頭への稜線                                コッパ沢頭

 

”鹿の土俵場”                                    ガレ場へ下る トラバース路

 

倒木帯                                        尾根に合流

 

尾根道                                        笹の緩斜面で幕営

 

テント撤収                                      大樽沢源頭

 

大樽沢口                                       新緑の林道

寸又峡温泉 猿並橋到着

ルートの鳥瞰図

お立台より 左より前黒法師岳、黒法師岳、丸盆岳、鎌崩岳、不動岳、中ノ尾根山、合地山、諸沢山、光岳、信濃俣

鹿の土俵場西のガレ縁からの展望

三方窪 笹の沢地形

三方嶺から北面の展望 大根沢山

三方嶺から北面の展望

謝辞

 今回の山行は多くの方の長年の知見を参考にさせて頂いています。この場をお借りして御

礼申し上げます。

 

参考にさせて頂いた書籍

「南アルプス 大いなる山 静かなる山」 永野敏夫 永野正子 著