南アルプス深南部 畑薙第二ダムから大根沢山

 山名:大根沢山

山域:静岡市

行程:畑薙第二ダムから大根沢山(大根沢山東尾根畑薙第二ダムルート)

日時:2008年6月7日(土) 晴れ

メンバー:H.K.  記録:H.K.

地形図 1/25000図「畑薙湖」より

   5月より週末の天気にめぐまれなかったがようやく晴天となった。畑薙ダム方面も初め

てで明神谷林道なども様子がわからないので今回は取り付き点の下見程度のつもりで日帰り

装備ではいったが、取り付き、尾根が意外に明瞭であり日照時間の長さもあって大根沢山

を往復することが出来た。

 

行動時間 (着時/発時)       日出:4:32 日入:18:58

6/7  /3:40  6:36/6:54    11:50/12:10  13:50/14:06 

浜松====明神谷林道入口—---田代沢頭—-------大根沢山—--- 

   /15:47    19:30/19:36  23:00

田代沢頭―---林道入口=======浜松    

注)コースタイムはメンバー、季節天候、山域の状況により大きく変わるので参考とし

て下さい。またこの山域は整備されていませんので入山する場合には安全に注意して

下さい。

 

6/7 晴れ 

3:40    浜松出発。 掛川バイパス大代より大井川ぞいに北上し、接阻峡経由で井川

         地区畑薙第二ダムへはいる。実は5月連休明けに第一ダム直前と井川ダム近

        傍でがけ崩れが発生し通行止めとなっている。このエリアにはいれるのはあ

        たりまえの事ではないとしる。

6:40    明神林道入口。案外順調にくることができた。明神谷林道は畑薙ロッジの手前

         にある。林道入口にコンクリート打ちした10台ほど駐車できそうな空き地

          があるのでここに駐車する。携帯(au)はすでに圏外である。朝食を食べる。

         気温16℃

7:00    出発。林道入口は木が垂れ下がっていて薄暗く近寄りがたいが歩き出すと道

         は意外にしっかりしている。地形図のとおりにトラバースしながら尾根を登

         っていく。途中土砂崩れの箇所もあるが問題なく進む。

7:40    登口。中部電力の送電鉄塔部に登る鉄はしごがある。そこから登る。鉄塔か

         らは第一ダム、茶臼岳の景観が素晴らしい。梅雨にはいっているが前線は南

        にあり涼しい。鉄塔の上部より尾根にとりつく。明るい広葉樹林帯で赤テー

        プもついている。

8:40    1398m三角点。1398mは広場で三角点があった。ヒメシャラのなだらかな小広

         い尾根は南西に向きををかえる。

9:00    林道出合い。地形図とおり林道に出合う。古い記録のとおりコマツのブルド

         ーザーが捨てられている。適当なところから林道上部の尾根にとりつく。ほ

         こらがある。“井川消防団”の標識

10:10   1737mピークへ立ち登りの急登のあと大きく降下する。左手に大きな沢音がす

          る。

11:00   1903mピークをこえ山腹の倒木帯を登っていく。

11:50〜12:10  2112m田代沢の頭。尾根に突きあがると2112m田代沢の頭で三角点が

          あった。尾根沿いには畑薙第一ダムへの標識があった。(行けるのか?)復路

         に山腹へ降りられるように降り口の木に赤テープで目印をつける。5時間歩い

         て予定折り返し点だがなかなか大根沢山を往復する機会などなしこの先はな

        だらかな尾根歩きだしかえりも尾根が素直で迷いにくそうだし調子もいいの

        で日照時間の長さをたよりに山頂を目指すことにする。

12:30   2135mピーク。北西に信濃俣、稜線、光岳がみえる。

13:05   2137mピーク。小広場 残雪がある。

13:50〜14:10    大根沢山2239m。大根沢山へは最後尾根ともつかない山腹の倒木帯を

          高みを目指して登っていく。ほどなくしらびそ樹林のかなり広い台地に到達す

          る。そこが大根沢山なのは間違い無いのだがいざ山頂となると山頂標識が見つ

         からない。GPSの縮尺を上げて磁石をたよりに探し回り南西のやや高いところ

         の三角点に到達する。学習院大学の木の標識があった。気温12℃ 山頂広場

        は樹林の間を歩けるが樹林の向こうが見えないくらいの密な樹林帯で人の気

        配はなく下山時間に追われる自分をよそに静か時間がながれていた。標識をバ

        ックに写真を撮り下山開始。

15:20   2135mピーク。倒木帯を慎重に下り尾根にのる。広い尾根で時々とんでもない

          方に降りてしまい引き返す。

15:20   2135mピーク。往路では気づかなかったが残雪の聖や赤石が見える。なだらか

          な尾根を急いで戻る。

15:50   2112m田代沢の頭。ここから右手の山腹へ降りる。往路で赤テープをつけてあ

           るが尾根をはずすのは不自然でこわい200mほど下ると支尾根となる。

17:00   1737mピーク。だんだん薄暗くなってきたが尾根がわかりやすいのでたんたん

          と下る。

18:00   林道出合い。ブルドーザーをみて安心する。空は明るいが樹林であたりはか

          なり暗い。道型をたよりに下る。

19:00   林道着。林道到着。日没に間に合った。最後は往路の鉄塔に出られなかった

          が尾根通しに林道降りることができた。林道のガードレール(人工物)がう

          れしい。ほどなく暗くなったのでヘッドランプをつけて林道を下る。以外に

           長い。

19:30   林道入口到着。無事到着。真っ暗である。日照時間をたよりに12時間行動

          となった。よく歩いた。左ヒザが痛い。車に乗り帰途につく。

21:00   徳山のコンビニ。家に下山メールをいれる。遅い夕食をこころみるがばてて

          いるので食べやすいサラダとワンタンをゆっくり食べる。眠気ざましにリン

          ゴ酢を飲む。

23:00   浜松の自宅着。長い1日だった。

 

感想

今回、明神谷林道から大根沢山(大根沢山東尾根畑薙第二ダムルート)を確認すること

ができました。地形図、昭文社地図(南アルプス2007年版)では登山路はありません

が、目印もあり経験者ならば問題ないことを確認できました。分かりやすい尾根で稜線

への入山路やエスケープルートとして大根沢山へ直接取り付け、広い駐車スペースもあ

るのでよいと思います。行程は往復14km標高差1100mほどありましたが長い日

照時間をたのみに無事に歩き通すことができました。

 

入山口や稜線、山頂の様子を以下に写真で紹介します。

   

畑薙第二ダム                                                             明神谷林道入口の駐車スペース

   

明神谷林道入口                                                          林道の様子

   

林道の崩落箇所                                 登口 送電鉄塔に登るための鉄梯子あり

          

中電の送電鉄塔                                    鉄塔から畑薙第一ダム、上河内岳、茶臼岳

    

樹林の尾根に突入                                 登路の様子

     

登路の様子                                     1398P三角点

     

林道出合い 廃棄ブルドーザ                            尾根取り付き部にあるほこら

    

尾根の様子                                    1737P手前 立ち登りの急登

          

1737Pより降下                                     1903P手前

    

田代沢頭へ 山腹倒木帯を登る                          田代沢の頭

     

2135mピーク                                    2135mガレより展望

    

2137m手前鞍部                                                         2137P

   

残雪                                                                       大根沢山へ山腹を登る

   

広い山頂 しらびその樹林帯                                                   山頂三角点 木の標識

    

山頂標識                                        復路 山腹の下降

    

頭手前のガレから上河内岳                             田代沢頭より山腹へ下降

    

1903m付近                                       1737P南にも支尾根がありまぎらわしい

    

1397P近く 日没せまる                                林道着

林道入口駐車スペース着

2135Pより展望 信濃俣、光岳

ルートの鳥瞰図

 

謝辞

 今回の山行は多くの方の長年の知見を参考にさせて頂いています。またロッジ浜松店

の山行記録を参考にさせて頂きました。この場をお借りして御礼申し上げます。

 

参考にさせて頂いた書籍

「南アルプス 大いなる山 静かなる山」 永野敏夫 永野正子 著