南アルプス深南部 大樽沢から日向山,朝日岳,寸又峡温泉

 

山名:大樽沢から日向山、朝日岳

山域:静岡県榛原郡川根本町 

行程:10/20:寸又峡温泉〜大樽沢口〜日向山(幕営)

10/21:日向山〜朝日岳〜寸又峡温泉

日時:2007年10月20日、21日 

メンバー:H.K.  記録:H.K.

 

地形図 1/25000図「寸又峡温泉」「井川」より

 今回、大樽沢登口および日向山〜朝日岳の稜線を確認しました。

行動時間 (着時/発時)

10/20 4:00 6:10/6:42       /6:56     12:26/12:36   16:08

    浜松=寸又峡第二駐車場—林道ゲート—大樽沢登口—---日向山(幕営) 

10/21 /6:10  11:07/11:21    15:00     15:14/16:40   20:00

    日向山―朝日岳山頂―---林道ゲート---寸又峡温泉===浜松

注)コースタイムはメンバー、季節天候、山域の状況により大きく変わるので参考とし

て下さい。

 

10/20 晴れ 

4:00    浜松を出発

6:10   寸又峡第二駐車場着 林道ゲート前は駐車禁止だったので第二駐車場に駐車する。朝食を食べる。

 6:40  出発。下って朝日トンネルの寸又川左岸林道のゲートより林道を行く。「熊出没注意」の看板があった。

 7:20  朝日岳登山口 計画書を登山ポストにいれノートにも記帳する。ここから大無間山方面に行く人はノートをさがしてもなかなかいない。

 9:00  閑蔵沢(朝日橋)

9:11   上閑蔵沢 作業小屋がある。  

 10:20 日向沢橋

 10:55 日向林道との分岐点

 11:14〜11:34 お立台 左岸林道の千頭ダム上部地点。“お立台”の石碑がたっている。

    立派なトイレ、ヘリポート(鉄板を4枚敷いてあるだけ)がある。好展望地で深南部

    の峰々が見渡せる。天気もよく南より前黒法師岳、黒法師岳、丸盆岳、不動岳、

    中ノ尾根山、合地山、諸沢山、光岳、信濃俣まで見えた。(以下パノラマ写真)

12:26 大樽沢登口 大樽橋をこえるとはたして登口があった。古い桟道で「大無間山登口」の目立たない標識がある。行動食をとり水を飲む。

12:36 状態が明確でない登山ルートをいくには時間の余裕もないが意を決して突入する。

    高度計を1150mにあわせなおす。桟道をすぎ枝沢の木橋をわたると長いトラバース

    となる。しばらく進み本流の橋をわたり沢沿いに右俣を登る。岩にペンキとところど

    ころ赤テープがあり右手にワサビ田跡がある。二俣に出たら中間にはいる。すぐに

    左手の山腹にトレースがあるはずだが見当たらない。周辺に踏み跡がないかさが

    しまわる。中俣をしばらく登って行くと赤テープがみつかったのでそのまま登る。

13:38 1355m 左俣沢の源頭をすぎたあたりで標識があった。赤テープをたどって左涸沢を横切り山腹の踏み跡をいく。

14:45 1645m ササの緩斜面にでる。標識あり

15:05 1730m 尾根にでる。樺沢口からの踏み跡があるはずだが見当たらない。尾根沿いに登っていく。

15:52 1865m 稜線ピークに出る。営林署標識あり。稜線を南に進む。

16:08 日向山1838m日没に間にあった。特に山頂標識などはない。樹林の中で展望もな

    い。足元はササ。幕営場所をさがす。日向山の南側は小開地で樹林がなく大無間

    山の展望がよく一見幕営によさそうだが風がまともにあたり大変そうである。戻っ

    て日向山の樹林のなかにテントを設営する。稜線の温度は20℃

17:00 設営完了。夕食をつくる。牛丼、コーヒー。ばてて食欲がないが食べる。足がつる。

18:00 寝袋にはいりウイスキーを飲みながらラジオをきく。まだ早いがやることもないので

    寝る。外は夕方から吹き始めた風がかなり強く吹いていが樹林帯でやぶの中はそ

    れほどでもなかった。(樹林帯に幕営して正解だった。)

 

10/21  晴れ

4:00 起床。朝食。ぞう すい、みそ汁。

6:10 撤収完了。出発。南の小開地で大無間山の写真を撮る。

   日向山1838Pの南までは踏み跡があるが、そこから南はあまり歩かれていないよう

   で踏み跡も少なく赤テープもところどころのピークにはあるが稜線にはない。ササは

   日向山以南は一部をのぞきなかった。

7:40 1706mピーク手前  小開地があり作業小屋とヘリポートがあった。

7:53 1706mピーク  杉の樹林におおわれたピーク。

8:20 1717mピーク  樹林におおわれたピーク          

9:04 1730mピーク  細い樹林におおわれた細長いピーク。方向転換し東南東におりていく。

9:32 1623m鞍部  細い樹林が密に生えていて大変歩きにくい。

10:20  6月に下見にきた地点に到着しほっとする。途中大無間山と冨士山の好展望地があり撮影タイム。(以下パノラマ写真)

11:07〜11:21  朝日岳1826m  朝日岳へは赤テープをたよりに不明瞭な踏み跡を登る。

    30分ほど登ると山頂の南側につきあがった。山頂ではじめて人と遭遇

    した。山頂で写真を撮りいそいそと下山する。ここからは整備された

    (=標識のある)登山路で登山者もいて安心なのだが結構険路で歩きに

    くいし実は日向山から朝日岳までの稜線と同程度に長い。ストックを出し

    て降りる。

12:49 合地ボツ1232m

14:30 朝日岳登山口  登山口近くで道をはずしてしまい林道がみえるのに降りることが

    できずにあせった。登山口に到着。自分の計画書を回収し、ノートに完了を記帳す

    る。

15:00 林道入口着  林道入口に到着。よく歩いた。ゲートをのっこす。

15:14 寸又峡第二駐車場  駐車場までは車道を歩くのだがこの時間だと車も多く体裁も

    わるい。以前に第一駐車場から猿並橋経由で登ったが時間がほとんど変わらない

    ので猿並橋経由がよいと思う。

15:20〜16:40  寸又峡温泉  着替えと温泉セットをもって温泉街をぶらぶらと歩く。バス停

    近くの佐藤商店でとろろ定食(そば、とろろめし、ゆず味噌こんにゃく、山菜きゃらぶ

    き)1000円を食べ、町営温泉“美女つくりの湯”で管理人に山行報告をする。日

    向山からということで大変めずらしがられる。朝日岳の稜線をみながら温泉につ

    かる。入浴料400円。さっぱりして帰路につく。

20:00 浜松着                

 

感想

今回、寸又川左岸林道、大樽沢登口、日向山から朝日岳の稜線を確認することができまし

た。大樽沢口は目印もあり経験者ならば通行可能なことを確認できました。(昭文社地図

2001年版では破線(難路)であり“桟道と橋が壊れて通行不適”と記されていましたが

2007年版ではその記述はなくなっています。) 日向山から朝日岳の稜線はあまり歩かれていな

いようで赤テープも各ピークにあるくらいでした。ただしやぶこぎなどはなく普通にたどる

ことができました。行程は26kmほどありましたが秋晴れにめぐまれ無事に歩き通すこと

ができました。

注記)日向山(ひなたやま)という名称は地形図にはないですが1838mピーク一帯を指すよう

    ですので使用しました。そこを源に西に流れる日向沢は地形図にあります。

 

稜線や山頂の様子を以下に写真で紹介します。

 

寸又川左岸林道ゲート 出発                           朝日岳登山口 通過

 

林道の様子                                  林道より前黒法師岳

 

日向林道(左)との分岐点                                                   お立台 石碑がある 背景は不動岳

 

ヘリポート 背景は丸盆岳                                                   お立台のトイレ

 

大樽沢橋をこえると大樽沢登口 標識あり                                         桟道をこえ枝沢の木橋をわたる

  

長いトラバースとなる                                                         本流の橋をわたる。

 

沢の右俣を登る。                                                        右手にワサビ田跡 小屋は見当たらなかった。

 

左俣の源頭に標識あり 山腹にはいる                    踏跡をたどる。

 

1645m ササの緩斜面にでる。標識あり                                        1730m 尾根にでる。樺沢口からの踏跡はわからなかった。

 

1865m 稜線ピークに出る。                                                稜線を南へいく。小開地、作業小屋あり。

 

大無間山の展望がよい。                                                   日向山山頂1838mに幕営する。

 

本日の行程 遠景は朝日岳                                                小開地 ヘリポート、作業小屋あり

 

1706mピーク 三角点                                                      1706m〜1717mピーク間の稜線

 

1717mピーク                                                             1730mへの登り

 

1730mピーク                                                             1730m〜朝日岳間の鞍部 細い木が密で歩きにくい。

 

朝日岳登りから稜線をふりかえる。                                          朝日岳登り

 

朝日岳登り                                                              朝日岳山頂1826m

 

朝日岳からの下り                                                     朝日岳からの下り

お立台からの展望 左より前黒法師岳、黒法師岳、丸盆岳、鎌崩岳、不動岳、中ノ尾根山、合地山、諸沢山、光岳、信濃俣

朝日岳手前の鞍部より大無間山、風イラズ、冨士山

謝辞

 今回の山行は多くの方の長年の知見を参考にさせて頂いています。この場をお借りして御礼申し上げます。

参考にさせて頂いた書籍

「南アルプス 大いなる山 静かなる山」 永野敏夫 永野正子 著

以上